データの書き込み
概要
講義: 10 分
演習: 10 分質問
R で作成したプロットやデータを保存するにはどうすればよいですか?
目標
R からプロットやデータを書き出せるようになりましょう。
ggsave
関数を使って、ggplot2
を用いて作った直近の図を保存する方法は既に学んだ通りです。
おさらいしておきましょう。
ggsave("My_most_recent_plot.pdf")
RStudio から図を保存するには “Plot” ウィンドウにある “Export” ボタンを使います。 この機能を使うと、図を .pdf や .png、.jpg など様々な画像形式で保存することができます
図を “Plot” ウィンドウに表示することなく保存したいこともあるでしょう。 ページごとに一つの図を含むような複数のページから成る PDF を出力したいこともあるでしょう。 あるいはループを使ってファイル中のデータの絞り込み条件を変えながら複数の図を作成していて、 一つずつ保存するためにいちいちループを止めて “Export” ボタンを押すことが不可能な場合もあるでしょう。
このような場合、より柔軟な方法を使います。
pdf
関数は新たに PDF デバイスを作ります。
この関数に引数を指定することで、サイズや解像度を調整できます。
pdf("Life_Exp_vs_time.pdf", width=12, height=4)
ggplot(data=gapminder, aes(x=year, y=lifeExp, colour=country)) +
geom_line() +
theme(legend.position = "none")
# PDF デバイスを確実に終了しておく必要があります!
dev.off()
このドキュメントを開いて内容を確認してみましょう。
チャレンジ1
同様にして jepg
や png
などのコマンドを使うことで、他の形式のドキュメントを作成できます。
データの出力
R からデータを出力したいこともあります。
これには、既に使った read.table
関数とよく似た write.table
関数を使います。
データを綺麗にするスクリプトを書きましょう。 今回の分析では、gapminder データの中のオーストラリアに該当する部分だけを使います。
aust_subset <- gapminder[gapminder$country == "Australia",]
write.table(aust_subset,
file="cleaned-data/gapminder-aus.csv",
sep=","
)
シェルに戻ってデータが正しく出力されているか確認しましょうOK:
head cleaned-data/gapminder-aus.csv
"country","year","pop","continent","lifeExp","gdpPercap"
"61","Australia",1952,8691212,"Oceania",69.12,10039.59564
"62","Australia",1957,9712569,"Oceania",70.33,10949.64959
"63","Australia",1962,10794968,"Oceania",70.93,12217.22686
"64","Australia",1967,11872264,"Oceania",71.1,14526.12465
"65","Australia",1972,13177000,"Oceania",71.93,16788.62948
"66","Australia",1977,14074100,"Oceania",73.49,18334.19751
"67","Australia",1982,15184200,"Oceania",74.74,19477.00928
"68","Australia",1987,16257249,"Oceania",76.32,21888.88903
"69","Australia",1992,17481977,"Oceania",77.56,23424.76683
どうやら望んだ通りに出力されていません。引用符はどこから来たのでしょうか。 また、行番号には意味がありません。
sgstr “ヘルプファイルを見てこの動作を変更しましょう。
?write.table
既定では、R は文字列をファイルに出力する時に引用符で囲みます。 また、行と列の名前も出力します。
以下のように修正しましょう。
write.table(
gapminder[gapminder$country == "Australia",],
file="cleaned-data/gapminder-aus.csv",
sep=",", quote=FALSE, row.names=FALSE
)
もう一度シェルを使ってデータを確認してみましょう。
head cleaned-data/gapminder-aus.csv
country,year,pop,continent,lifeExp,gdpPercap
Australia,1952,8691212,Oceania,69.12,10039.59564
Australia,1957,9712569,Oceania,70.33,10949.64959
Australia,1962,10794968,Oceania,70.93,12217.22686
Australia,1967,11872264,Oceania,71.1,14526.12465
Australia,1972,13177000,Oceania,71.93,16788.62948
Australia,1977,14074100,Oceania,73.49,18334.19751
Australia,1982,15184200,Oceania,74.74,19477.00928
Australia,1987,16257249,Oceania,76.32,21888.88903
Australia,1992,17481977,Oceania,77.56,23424.76683
よくなりました!
チャレンジ2
gapminder データを1990年以降のデータのみに絞り込むスクリプトを書いて下さい。
このスクリプトを使って絞り込んだ結果を
cleaned-data/
ディレクトリ中のファイルに出力しましょう。チャレンジ2の解答
write.table( gapminder[gapminder$year > 1990, ], file = "cleaned-data/gapminder-after1990.csv", sep = ",", quote = FALSE, row.names = FALSE )
まとめ
‘Export’ ボタンを使って RStudio からプロットの保存が出来る。
write.table
を使って表形式のデータの保存が出来る。