履歴の探索
最終更新日:2024-09-30 | ページの編集
概要
質問
- ファイルの古いバージョンを復元するにはどうすればよいでしょうか?
- 変更内容を再調査するにはどうすればよいでしょうか?
- ファイルの古いバージョンを復元するにはどうすればよいでしょうか?
目的
- リポジトリのHEADとは何か、またその使い方を説明出来るようになりましょう。
- Gitのコミット番号を特定して使ってみましょう。
- 追跡調査されるファイルのいろいろなバージョンを比較してみましょう。
- ファイルの古いバージョンを復元してみましょう。
前のレッスンで見たように、コミットを識別子で参照できます。 識別子
HEAD
を使うことで作業ディレクトリの 最新のコミット
を参照できます。
mars.txt
に一度に1行ずつ追加しているので、進展を見て確認することは簡単です。それでは
HEAD
を使ってそれを行ってみましょう。 始める前に、
mars.txt
にもう1行加えることで変更を加えてみましょう。
出力
Cold and dry, but everything is my favorite color
The two moons may be a problem for Wolfman
But the Mummy will appreciate the lack of humidity
An ill-considered change
それでは、何が得られるか見てみましょう。
出力
diff --git a/mars.txt b/mars.txt
index b36abfd..0848c8d 100644
--- a/mars.txt
+++ b/mars.txt
@@ -1,3 +1,4 @@
Cold and dry, but everything is my favorite color
The two moons may be a problem for Wolfman
But the Mummy will appreciate the lack of humidity
+An ill-considered change.
これは、 HEAD
を省略した場合 (試してみてください)
に得られるものと同じです。
これの本当の利点は、以前のコミットを参照できることです。
それを行うには、HEAD
より前のコミットを参照するために
~1
(「~」は「チルダ」、発音は [til-d_uh_])
を追加します。
古いコミット間の違いを確認したい場合は、git diff
を再度使用できますが、HEAD~1
、HEAD~2
などの表記を使用して、それらを参照するには下記を行います:
出力
diff --git a/mars.txt b/mars.txt
index df0654a..b36abfd 100644
--- a/mars.txt
+++ b/mars.txt
@@ -1 +1,4 @@
Cold and dry, but everything is my favorite color
+The two moons may be a problem for Wolfman
+But the Mummy will appreciate the lack of humidity
+An ill-considered change
git diff
を使用して表示されるコミットと作業ディレクトリの 違い
ではなく、古いコミットで行った変更だけでなくコミットメッセージも表示する
git show
を使用することもできます。
出力
commit f22b25e3233b4645dabd0d81e651fe074bd8e73b
Author: Vlad Dracula <vlad@tran.sylvan.ia>
Date: Thu Aug 22 09:51:46 2013 -0400
Start notes on Mars as a base
diff --git a/mars.txt b/mars.txt
new file mode 100644
index 0000000..df0654a
--- /dev/null
+++ b/mars.txt
@@ -0,0 +1 @@
+Cold and dry, but everything is my favorite color
このようにして、コミットのチェーンを構築できます。
チェーンの最新の終わりは HEAD
と呼ばれます; ~
表記を使用して以前のコミットを参照できるため、HEAD~1
は「以前のコミット」を意味し、HEAD~123
は現在の場所から123個前のコミットに戻ります。
git log
および git show
が表示する、数字と文字の長い文字列を使用してコミットを参照することもできます。
これらは一個一個の変更に対するユニークなIDであり、「ユニーク」は本当に唯一であることを意味します:
どのコンピューターのどのファイルの変更の組み合わせに対しても、ユニークな40文字の
ID があります。 最初のコミットにはID
f22b25e3233b4645dabd0d81e651fe074bd8e73b
が与えられたので、これを試してみましょう:
出力
diff --git a/mars.txt b/mars.txt
index df0654a..93a3e13 100644
--- a/mars.txt
+++ b/mars.txt
@@ -1 +1,4 @@
Cold and dry, but everything is my favorite color
+The two moons may be a problem for Wolfman
+But the Mummy will appreciate the lack of humidity
+An ill-considered change
これは正しい答えですが、ランダムな40文字の文字列を入力するのは面倒なので、Gitは最初の数文字だけを使えばよいようにしてくれています:
出力
diff --git a/mars.txt b/mars.txt
index df0654a..93a3e13 100644
--- a/mars.txt
+++ b/mars.txt
@@ -1 +1,4 @@
Cold and dry, but everything is my favorite color
+The two moons may be a problem for Wolfman
+But the Mummy will appreciate the lack of humidity
+An ill-considered change
やりました! こんなわけで
ファイルへの変更を保存して、何が変更されたかを確認できます。
では、どうすれば古いバージョンのものを復元できるでしょうか?
mars.txt
への最後の更新(「熟考を欠いた変更」)について気が変わったとしましょう。
git status
は、ファイルが変更されたことを示しますが、それらの変更はステージングされていません:
出力
On branch main
Changes not staged for commit:
(use "git add <file>..." to update what will be committed)
(use "git restore <file>..." to discard changes in working directory)
modified: mars.txt
no changes added to commit (use "git add" and/or "git commit -a")
git restore
を使うと、元の状態に戻すことができます:
出力
Cold and dry, but everything is my favorite color
The two moons may be a problem for Wolfman
But the Mummy will appreciate the lack of humidity
その名前から推測できるように、git restore
はファイルの古いバージョンを復元します。
この場合、最後に保存されたコミットである HEAD
に記録されたファイルのバージョンを復元することをGitに伝えています。
さらに遡りたい場合は、-s
オプションとコミット Id
を使うことができます:
出力
Cold and dry, but everything is my favorite color
出力
On branch main
Changes not staged for commit:
(use "git add <file>..." to update what will be committed)
(use "git restore <file>..." to discard changes in working directory)
modified: mars.txt
no changes added to commit (use "git add" and/or "git commit -a")
変更はステージング領域にあることに注意してください。
繰り返しますが、git restore
を使うと、元の状態に戻すことができます:
出力
Cold and dry, but everything is my favorite color
The two moons may be a problem for Wolfman
But the Mummy will appreciate the lack of humidity
取り消したい変更の一個前のコミット番号を使う必要があることを覚えておくことが重要です。
よくある間違いは、破棄しようとしている変更を行ったコミットの番号を使用することです。
以下の例では、最新のコミットの前 (HEAD~1
)
、すなわちf22b25e
から状態を取得したいと考えています:
このとき、.
を使用することで、全てのファイルを対象にします。
つまり、すべてをまとめると、Gitがどのように機能するかは次の漫画のようになります:
ファイルを1つずつ元に戻すことができるという事実は 人々が研究を整理する方法を変えることがあります。 すべての変更が1つの大きなドキュメントに含まれている場合、 後で結論に加えられた変更を元に戻さずに、 序論への変更を元に戻すことは困難です(不可能ではありませんが)。 一方、序論と結論を別々のファイルに保存すると、時間を前後に移動するのがはるかに簡単になります。
ファイルの古いバージョンの復元
ジェニファーは、数週間取り組んできたPythonスクリプトに変更を加えました。そして今朝行った変更により、スクリプトが “壊れ”、動作しなくなりました。 彼女はそれを修正しようとして約1時間費やしましたが、うまく機能しません…
幸い、彼女はGitを使用してプロジェクトのバージョンを追跡していました!
以下のどのコマンドで、data_cruncher.py
と呼ばれるPythonスクリプトの最後にコミットされたバージョンを復元できるでしょうか?
$ git restore
$ git restore data_cruncher.py
$ git restore -s HEAD~1 data_cruncher.py
$ git restore -s <unique ID of last commit> data_cruncher.py
2番と4番の両方
答えは (5) - 2 と 4 の両方です。
restore
コマンドはリポジトリからファイルを復元し、作業ディレクトリのファイルを上書きします。
2番と4番のコマンドはどちらもリ_ポジトリにある_
data_cruncher.py
の_最新バージョン_を復元します。 2番は
HEAD
を使って_最新バージョン_を指定し、4番は
HEAD
と同じ意味の最後のコミットIDを使います。
3番のコマンドは、data_cruncher.py
の HEAD
_より前_のコミットから復元するため、今回の目的とは異なります。
1番はエラーになります。 復元するファイルを指定する必要があります。
すべてのファイルを復元したい場合は、git restore .
を使用するべきです。
コミットを戻すことについて
ジェニファーは同僚とPythonスクリプトで共同作業を行っており、グループのリポジトリへの彼女の最新のコミットが間違っていることに気付き、それを元に戻したいと思っています。
ジェニファーは、グループリポジトリのみんなが正しい変更を取得できるように、正しく元に戻す必要があります。
ジェニファーは、グループリポジトリのみんなが正しい変更を取得できるように、正しく元に戻す必要があります。
git revert [wrong commit ID]
は、ジェニファーの誤ったコミットを元に戻す新しいコミットを作ります。
git revert
は git restore -s [commit ID] .
とは異なります。git restore
は、ローカルリポジトリ内でまだコミットされていないファイルを以前の状態に戻すために使用されるのに対して、git revert
はローカルリポジトリおよびプロジェクトリポジトリにコミットされた変更を取り消すために使用されます。
以下は、ジェニファーがgit revert
を使用するための正しい手順と説明ですが、不足しているコマンドは何でしょうか?
________ # コミットIDを見つけるために、プロジェクトのgitの 履歴を見ます
そのIDをコピーします (IDの最初の数文字は例えば 0b1d055)。
git revert [commit ID]
新しいコミットメッセージを入力します。
保存して閉じます。
git log
コマンドは、コミットIDを含むプロジェクトの履歴を一覧表示します。
git show HEAD
は、最新のコミットで行われた変更を表示し、コミットIDも確認できます。ただし、ジェニファーはこれが正しいコミットであることを再確認し、他の人がリポジトリに変更をコミットしていないか確認する必要があります。
ワークフローと履歴の理解
最後のコマンドの出力は何でしょうか?
BASH
$ cd planets
$ echo "Venus is beautiful and full of love" > venus.txt
$ git add venus.txt
$ echo "Venus is too hot to be suitable as a base" >> venus.txt
$ git commit -m "Comment on Venus as an unsuitable base"
$ git restore venus.txt
$ cat venus.txt #this will print the contents of venus.txt to the screen
出力
Venus is too hot to be suitable as a base
2. ```output
Venus is beautiful and full of love
出力
Venus is beautiful and full of love Venus is too hot to be suitable as a base
4. ```output
Error because you have changed venus.txt without committing the changes
答えは2です。
The command git add venus.txt
places the current version
of venus.txt
into the staging area. The changes to the file
from the second echo
command are only applied to the
working copy, not the version in the staging area.
So, when
git commit -m "Comment on Venus as an unsuitable base"
is
executed, the version of venus.txt
committed to the
repository is the one from the staging area and has only one line.
At this time, the working copy still has the second line (and
git status
will show that the file is modified). However,
git restore venus.txt
replaces the working copy with the
most recently committed version of venus.txt
.
So, cat venus.txt
will output
出力
Venus is beautiful and full of love.
git diff
の理解のチェック
このコマンドをよく考えてみてください:
git diff HEAD~9 mars.txt
。
このコマンドを実行したらどうなるだろうと予測しますか?
実行すると何が起こっていますか? またそれはなぜでしょうか?
別のコマンド git diff [ID] mars.txt
を試しましょう、ここでの [ID] は最新のコミットのユニークな ID
で置き換えられます。 あなたは何が起こるだろうと思いますか?
ステージされた変更の除去
git restore
は、ステージされていない変更があったときに
以前のコミットを復元するために使用できます。しかしそれはステージされているがコミットされていない変更に対しても機能するでしょうか?
mars.txt
に変更を用意し、その変更を加え(git add
を使い)、git restore
を使い変更を取り除くことができるかどうか確かめましょう。
変更を追加した後、git restore
は直接使用できません。
次に、git status
の出力を確認してみましょう。
出力
On branch main
Changes to be committed:
(use "git restore --staged <file>..." to unstage)
modified: mars.txt
この出力が表示されない場合、ファイルの変更を忘れているか、すでにファイルを追加してコミットした可能性があります。
この時点で、git restore mars.txt
コマンドを実行してもエラーは発生しませんが、ファイルは元に戻りません。
Gitは、まず git restore --staged
を使用してステージングエリアからファイルを戻す必要があることを教えてくれます。
次に、git status
の出力を確認します。
出力
On branch main
Changes not staged for commit:
(use "git add <file>..." to update what will be committed)
(use "git git restore <file>..." to discard changes in working directory)
modified: mars.txt
no changes added to commit (use "git add" and/or "git commit -a")
ここで、git restore
コマンドを使ってファイルを前のコミットの状態に戻すことができます。
出力
On branch main
nothing to commit, working tree clean
履歴を探索し、要約する
履歴の探索はgitの重要な要素であり、特にそのコミットが数ヶ月前のものである場合は、適切なコミットIDを見つけるのが難しいことがよくあります。
planets
プロジェクトに50を超えるファイルがあると考えてください。 あなたは
mars.txt
中の特定のテキストが変更されたコミットを見つけたいとします。
git log
と入力すると、非常に長いリストが表示されました。
どうやって探す範囲を限定しますか?
git diff
コマンドを使用すると、1つの特定のファイルを探索できることを思い出してください、
例えば、git diff mars.txt
。
ここでも同様のアイデアを適用できます。
残念ながら、一部のコミットメッセージは
update files
(「ファイルを更新する」)などのように非常に曖昧です。
これらのファイルをどうやって調べたら良いでしょうか?
git diff
と git log
はどちらも非常に便利で、それぞれリポジトリの異なる部分の履歴を要約してくれます。
これらを組み合わせることは可能でしょうか?
次のコマンドを試してみましょう:
長い出力が表示され、各コミットメッセージと、そのコミット間での違い(差分)が確認できるはずです。
質問: 次のコマンドは何をしますか?
まとめ
-
git diff
は、コミット間の違いを表示します。 -
git checkout
は、ファイルの古いバージョンを復元します。